新刊『当事者参画のユニバーサルデザイン 』が 5月連休明けに発売!

髙橋 儀平 編/高橋 儀平・佐藤 克志・川野 久雄・古田 安人・墓田 京平・草ヶ谷 友則 著
A5・240頁彰国社 刊
 
※電子版は5月末発売の予定です。

彰国社から刊行される『当事者参画のユニバーサルデザイン 対話から成し遂げた国立競技場』カバー写真
連休明けに発売になる『当事者参画のユニバーサルデザイン 対話から成し遂げた国立競技場』彰国社 刊

新刊に寄せて

本書は東京2020大会のメイン会場である新国立競技場の建設にあたり、国立競技場は何を目指したのかについて多様なユーザー視点で取りまとめたものである。とりわけ2016年2月から2019年9月まで21回行われたユニバーサルデザイン・ワークショップ(UDWS)の貴重な記録をJSC(日本スポーツ振興センター)の了解を得て、設計者、障害当事者、アドバイザー等が取りまとめ、公開する極めて貴重な記録集である。国立競技場のUDWSの経験が今後の我が国のバリアフリー法制や設計活動にどう影響していくのか、ぜひ本書を読んでほしい。

目次

Chapter 1 国立競技場の役割
 国立競技場の整備がもつ意味 髙橋儀平
 新国立競技場の整備に至る経緯 古田安人
 新国立競技場・計画の視点 川野久雄
 人にやさしいスタジアムデザイン 草ヶ谷友則

Chapter 2 新国立競技場のユニバーサルデザインに求められたこと
 新国立競技場が目指したユニバーサルデザイン 佐藤克志
 UD業務要求水準の背景にあるIPCガイドとは 髙橋儀平
 技術提案書の取り組み、UD業務要求水準の理解と具体化 墓田京平

Chapter 3 UDワークショップはどのように成功したのか 障害当事者等との対話
 UDワークショップの枠組み 墓田京平
 新たな試み・成功したワークショップ 障害当事者等と設計者との対話

Chapter 4 ユニバーサルデザインを備えた都市型スタジアム
 世界最高水準のユニバーサルデザインを目指した都市型スタジアム 墓田京平
 UDワークショップでの主要な要望と対応 墓田京平
 移動公共空間 川野久雄・眞鍋修
 アクセシブルルート/誘導設備/移動設備
 客席 古田安人
 客席/サイトライン/客席通路
 トイレ 墓田京平・川野久雄・眞鍋修
 一般トイレ/アクセシブルトイレ/補助犬トイレ
 乳幼児関連施設 墓田京平
 カームダウン・クールダウン室 墓田京平
 サイン計画 川野久雄・眞鍋修

Chapter 5 国立競技場UDワークショップのレガシー継承
 東京都アクセシビリティ・ワークショップ
  都立競技場のユニバーサルデザイン 髙橋儀平
 広島サッカースタジアム(エディオンピースウイング広島) 川野久雄(協力:宮本昌和)
 新国立競技場のUDが与えたバリアフリー法制度への影響 髙橋儀平・佐藤克志

Chapter 6 新たなユニバーサルデザインの地平へ
・UDワークショップに参加した障害当事者等の立場から
 UDワークショップでだれもが一緒に楽しめる社会へ 佐藤 聡
 見えない・見えにくい人たちも安心して利用できることを基本にした施設を増やしたい 三宅隆
 発達障害を手がかりとしてUDWSのあり方について考える 橋口亜希子
 UDワークショップでできたもの・できなかったもの 今西正義
・設計者・事業者の立場から
 心をワクワクさせるユニバーサルデザインを生み出す「聞く力」 川野久雄
 多様な人々が喜びと感動を共有できる環境づくり 古田安人
 意匠設計者としてかかわってきた濃厚な6年間 墓田京平
 ユニバーサルデザインとデザイン 草ヶ谷友則
・UDアドバイザーの立場から
 法律やガイドラインの基準にとどまらず、カバーされていないユーザーニーズこそ重要なデザイン 佐藤克志
 ユニバーサルデザインのプロセスを共有する 髙橋儀平